新卒採用 法人業務に携わる

本当にしたいことは何なのかーー。自分と真摯に向き合った結果、新卒で慶應義塾大学に就職した近藤美佳さん。自身のキャンパスライフ経験を生かしながら、よりよい大学運営を目指して、陰で支える立場となった今、そのやりがいや職場環境について聞きました。

自分の「好き」を見極めながら臨んだ、就職活動

もともと慶應義塾大学商学部の出身です。企業金融のゼミに所属していたこともあり、就職活動の時期を迎えた当初は、金融系企業の採用試験を受けていました。今思えば、「商学部なら金融」と、わりと安易な考えでしたね。しだいに、自分の性格に金融の仕事が合わないように思えてきて、面接で「第一志望です」とはっきり言えず、その結果、選考がうまく進みませんでした。そこで改めて自分自身について考えてみた時に、数字を追い求めて必死に営業したり、営業先に仕事の成果が左右されたりするよりも、自分で計画を立てて段取りをつけ、ひとつひとつ着実に取り組むことで目標を達成できる仕事の方が向いていると思ったのです。そこで、事務の仕事を目指すことにしました。就職活動において、自分の中で、何が好きで、何が好きじゃないかを整理することはとても大切だと思います。

こうして方向転換し、他大学も含めて採用試験を受けました。ただ、他大学は実際のところを知らないので、面接などで「もっと、こうしたほうがいい」と言っても、リアリティがなかったのだと思います。最終的には、慶應義塾に就職が決まりました。2015年の春のことです。自分の卒業校だと、実際のキャンパスライフ経験を生かして、「もっと、こうなったらいいな」という、リアルな希望を織り交ぜて志望動機を話すことができたので、思いが伝わりやすかったのかもしれませんね。

大学を陰で支える魅力

同期は26人です。大学の採用人数としては多いほうだと思います。約1ヶ月半の職場研修は湘南藤沢キャンパスの学事担当だったのですが、本配属は三田キャンパスの人事部になりました。SFCは職員も学生ものびのびしているのが、とてもいい印象でした。今、私が担当しているのは職員の勤務管理や採用などです。中でも特にやりがいを感じているのは、入学式や卒業式などの大きなイベントの時に行う、要員派遣という仕事。そのイベントを遂行するのに、各部署から、何名の職員が必要かというオーダーを出し、その人たちをとりまとめる担当をしています。直接表に立って業務をするわけではありませんが、自分の仕事が、大きな式典につながっているかと思うと、とても感慨深いですね。大学を陰で支えていることに、大きなやりがいを感じていますし、毎日の「力」になりますね。
大学職員というと"学事の人"を思い浮かべる人が多いと思いますが、それ以外でも裏で慶應を支える人が大勢いるというのは入職して実感したことでした。入職して「こんな部署もあるんだ」と思うことも多いので、今後数十年色々な部署を経験できるのがとても楽しみです。

充実の休暇制度で、職員にも子にもやさしい

慶應義塾は、とても働きやすい環境だと思います。女性だから、男性だから、という区別も特になく、個人個人が自分に任された仕事をまっとうしています。それもあってか、女性の管理職、つまり課長以上の女性職員もわりと多いですね。私は人事担当として、育児休職や短時間勤務の手配や制度に関する仕事をしていますが、慶應義塾は、そのような制度を利用しやすいと思います。育児休職は、法律だと子どもが1歳になるまでが対象ですが、本学では3歳の誕生日までが対象です。女性だけでなく、男性で育児休職を取得している方もいますし、休職した後は皆さん復職し、活躍されています。また、短時間勤務も事務系専任職員の場合は子どもが1年生の9月を終えるまで取ることができますし、子どもが病気になったときの看護休暇も、多くの方が取得されています。育児のための制度は特に充実していて、職員にも子にもやさしい大学かもしれないですね。

就職活動をする時にも、5年10年先のキャリアを考えて、このような制度について事前に知っておくことは、とても大切だと思います。